大和三山

香具山は 畝傍ををしと 耳成と 相争ひき
神代より かくにあるらし 古も しかにあれこそ
うつせみも 妻を 争ふらしき
        (天智天皇 1−13)

檜原神社から少し西に下ったところにある井寺池。撮影ポイントとしても有名なところで、絶景が拡がる。手前には柿畑、遠く大和三山が島のように浮かぶ。
天智天皇の有名な三山争いの歌を実感する。はたして三山のうち、どの山が男山か、女山かという論争が続いているが、それもまた楽しい。畝傍山は男なのか、それとも女なのか? 額田王をめぐっての、実弟大海人皇子(天武天皇)との妻争いをふまえているとも言われる。となると、畝傍山は額田王であり、女山ということになる。
山々の向こうには雲の造形が美しく、いつまでもここにいたい。間近には、卑弥呼の墓かとも言われていた箸墓が横たわる。