佐保山陵
我が背子と 二人見ませば いくばくか この降る雪の 嬉しからまし (光明皇后 8−1658)
聖武天皇陵
仁正(光明)皇后陵
昔の清流の面影を失った佐保川も、一条通りと交差する法蓮橋付近は昔の風情をかすかに残している。橋の山手に、聖武天皇の佐保山南陵と、仁正(光明)皇后の佐保山東陵が仲良く並んでいる。きれいに掃き清められた玉砂利の上を歩いていく。
珍しく大和に雪が降った。愛する天皇様とご一緒にこの雪を見ることができればどんなに嬉しかったでしょう。今は一人、わびしく雪を眺めています。
この歌を実感するのは無理だが、二人の結びつきの深さを物語るような御陵の配置である。有名な正倉院の御物は、天皇の死後、皇后が遺品を東大寺に献上したものである。