大江神社
愛染祭で有名な愛染堂の西隣、これまた上町台地の西端の崖っぷちに大江神社がある。愛染祭の折には、この神社の境内にも縁日が並び、大いに賑わう。
訪れた日はひっそりと静まり、父親に連れられた女の子が必死に自転車乗りの練習をしていた。
展望台の横に、独特の形をした「四面歌碑」が建つ。東西南北それぞれに句が彫られている。字句だけではなく、草花などの形も彫られていて珍しい。
東向きに芭蕉の句
あかあかと 日はつれなくも 秋の風 ばせを
とある。残暑厳しく、日はあかあかと照りつけるが、あたりを吹く風は秋の気配を漂わせている。という句だが、何とこの句は「奥の細道」の中で詠まれたものなのである。つまり夕陽丘の地とは何の関係もない。句意が何となく夕陽丘にふさわしいので、後の時代の人が採用したのだろう。大芭蕉先生であるからして、このようなことはよくあるらしい。
四面歌碑
すぐ下の愛染坂
大阪文学散歩もど記