天理の上つ道沿いに、その名も「在原寺」というお寺の跡があります。
業平と昔契った井筒の女が現れ、業平との交情を語るのが、謡曲「井筒」です。その舞台となったのが、ここ在原寺だと言われており、これが井戸の跡です。
と言うようなことが、ここに書かれています。
地元の方が書かれた、「業平道」のルートです。
「業平恋の道、河内通いの道」とあります。ロマンがあります。
在原寺を出て、西へ向かいます。
中つ道と交差します。
業平姿見の井戸。
井戸の横に、蕪村の句碑があります。
「虫鳴くや 河内通いの 小提灯」
この道を行く業平の姿を詠んだものとされている。
と言うようなことが、ここに書かれています。
大和郡山市新庄町付近。
安堵町の高安という集落の神社。
業平が通ったのは、河内の高安にいる女のもと。(八尾市高安)  そして業平道の途中にも「高安」があります。ウーン謎だ。この村の伝承によると、村人が業平のことを忘れないように、高安と名を改めたとあります。さらに、村の美人は業平に連れていかれるというので、娘はドーランを塗ってわざとみにくい姿になったという。どうもとんでもない奴だったみたいですね。

と言うようなことが、ここに書かれています。
田圃の中を行く。
やがて富雄川に到着。その名も「業平橋」を渡ります。
業平橋は古くて狭いので、すぐ南に「新業平橋」が架けられました。
業平道の説明板。
富雄川。
ここにも業平姿見の井戸があります。完全にフタがされていて、中は見えません。
法隆寺到着。
藤ノ木古墳到着。
国道25号線に平行した旧道。竜田へつながる道。古い民家が連なる。
街道に面した龍田神社。
まだ先はあるんですが、業平道探訪はここまでとさせていただきます。ここから平群を通って生駒山を越えていく訳です。

業平道

在原業平ゆかりのお寺、奈良の不退寺のご住職にお話をうかがったのがきっかけで、伝説の道をたどることにしました。業平が河内の高安に通うときに利用した道、もとより千年以上前の伝説上の道がはっきりと残っている訳はないのですが、想像をめぐらせながらこのような道を行くのも楽しいものです。