難波宮跡

広大な奈良の平城宮跡とは比べものにならないが、都心の一等地によくこれだけの宮跡を保存したものだと思う。大極殿の上に立つと、風が吹き渡る。真正面に教育塔、奥に大阪城天守閣、背後にOBPのビルが周囲を威圧する。幹線道路が縦横無尽に走り、車の喧噪が絶えないが、古代人の世界に思いを馳せてみる。海も近く、外国との交流にも便利であったろうし、広い平野も背後に控え、都としてふさわしい地であると思う。なぜ、その後大和や山城に長い間都が置かれるようになったのだろうかとも思う。
 キャッチボールをする者、楽器の練習をする者、緑の少ない大阪では貴重な市民の憩いの場となっている。