檜原神社

古に ありけむ人も 吾がごとか 
三輪の桧原に 挿頭(かざし)折りけむ
      
     (柿本人麻呂 7−1118)

山の辺の道が三輪山の麓を通る一帯が、この古道でもっとも眺めの美しい所だと思う。三輪山の霊気を上から浴びながら、生駒山、二上山、大和三山から葛城・金剛までが一望できる。まさに夢のような眺めである。そして檜原神社から大神神社にかけて、古社が続く。
境内に入ると玉砂利が美しく清められ、歩くとざくざく音がする。鳥居の横に大きな杉の木が立つ。静寂感が境内に拡がる。時おり下界から、農作業中の人々の話し声が聞こえてくる。人麻呂もこの地で昔の人のことを思った。檜の葉であろうか、髪に挿して楽しんでいたのだろう。この檜原神社から少し西に下った所に、井寺池という池がある。

井寺池からの眺め
絶景かな