住吉の巻
元禄七年(1694年)9月8日、芭蕉は門人と共に大坂へ向けて旅立つ。死の約一ケ月前、生涯最後の旅路であった。旅の目的は、門人の之道と洒堂の中を取り持つことであった。この二人のもめごとが、結果的に芭蕉翁の死期を早めたことは否めない。
9月13日、翁は住吉大社の「宝の市(升の市)」見学に訪れる。すでにこの頃体調思わしくなく、悪寒、下痢、頭痛を繰り返していたそうである。それでも、芭蕉師匠が来られたとなっては、各地の門人たちが放っておくわけがない。毎日のように句席に呼ばれることとなる。
「宝の市」見学後、畦止亭で句会を催す予定だったが、案の定翁は身体の不調を訴え欠席する。
〜升買うて 分別かはる 月見かな〜
祭で升を買ったら、急に所帯じみた気分になって、お月見よりも家でゆっくりしたくなった。
うまいこと言うて、句会欠席の非礼をお詫びされたわけですね。芭蕉さん、しんどいのに、大変やなあと思います。
それでは、住吉大社のレポートをご覧下さい。
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住吉大社と言えば、太鼓橋(反橋)です。 |
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大きな灯籠が立ち並んでいます。 |
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沖縄でよく見かける「石敢當」発見。 |
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太鼓橋を上ります。 |
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結構勾配がきついです。 |
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川端康成文学碑。「反橋はおりる方がこはいものです。」 |
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本殿に参拝します。第一本宮から第四本宮まであります。 |
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末社の浅澤社に参拝します。 |
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芸能の神様です。 |
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住吉大社をあとにし、西側の住吉公園へ。大阪最初の都市公園だそうです。暑い暑い日盛りにもかかわらず、大勢の人たちが集まっています。将棋や囲碁に興じる人、犬の散歩をする人、暑いのにジョギングをする人たちです。芭蕉の句碑をながめに来ている人はいませんでした。 |
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芭蕉の句碑。 〜升買うて 分別かはる 月見かな〜 古い句碑で、風格がありますなあ。 |
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帰りは路面電車の上町線に乗ります。 |
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ホームの真ん中で、金魚さんがゆらゆら泳いでいます。 |
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電車が入線します。 |
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天王寺駅まで200円の旅。 |