浅沢小野

  住吉の 浅沢小野の かきつはた 衣に摺り付け 着む日知らずも
                                (不詳 7−1361)

住吉さんから少し離れたところに、浅沢社という小さな社がある。このあたり、古代はかきつばたで有名だった所で、「花の色を着物に染めて着る日はいつのことか」と、恋の成就を願った歌が残されている。
現在も神社の壕にかきつばたが植えられており、5月ごろ訪れると花が楽しめるとのこと。由緒はわからないが、“花柳”“藤間”“櫻川”など芸能人の名前入り提灯が、多く奉納されている。小さいが、古風で風情のある神社である。